ロゴストーリー:スネイリーくんのお話

みなさんは、アーノルド・ローベル著「ふたりはともだち」(文化出版曲、三木卓翻訳)という本をご存知でしょうか。
「ふたりはともだち」は、がまくんとかえるくんの友情物語のシリーズのうちのひとつですが、その中に収められた心温まる5つのエピソードの中に『おてがみ』というお話があります。
お手紙をもらったことのないことを悲しむがまくん。それを聞いた、心優しいかえるくんがこっそりがまくん宛のお手紙を書いて、かたつむりくんに配達を託したところ…、というお話です。
ほっこりした、とても心が温まるお話なので詳しくは書きません。ぜひ読んでみてください。


絵本「おてがみ」にまつわるダウン症候群の息子のエピソード

かたつむりのロゴには、このお話にまつわる息子のエピソードが込められています。

ダウン症を持って生まれてきた長男が小学校1年生の時、在籍していた特別支援学級で この『おてがみ』を元に かんたんなセリフ劇が作られました。

その時の息子の配役が、かたつむりくんでした。

初めと最後にしか出番がないかたつむり役ですが、紙のお面を頭に嬉々として演じていました。

ストーリーにえがかれた、のんびりやで気のいいかたつむりくんが、何日もかかりながらも誇らしげに一生懸命配達する姿は、健常の子どもたちよりゆっくり成長する息子の姿に重なりました。

ありのままでいいよ。ゆっくり育つ子どもの象徴ーかたつむりくんとともに

息子と同じようなハンディキャップを持った子どもたちを、少しでもサポートできたらいいな。

だれでも、どんな特性の子どもでも、扱いやすいユニバーサルデザインの学用グッズを作ろうと考えた時、真っ先に思い浮かんだのが、息子が演じた、あのかたつむりだったのです。

それなりのスピードでも 一歩いっぽ 歩み続けることが大事

童話「おてがみ」に描かれたかたつむりのように、マイペースでもベストを尽くし歩んで行けるように。そんな思いを込めて、スネイリーくんのキャラクターが出来ました。

かたつむりのスネイリーくんは、そんなゆっくり成長する子どもたちの象徴なのです。